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介護のプロがお答え 介護のお悩み解決コラム

みなさまの介護に関するお悩みを介護のプロが解決します

第5回 介護にまつわるお金について

介護に関する悩みにお答えしようと始めたこのブログも、もう5回目を迎えました。
これからも皆様のお役に立てるよう、どんどん更新していくので、楽しみにしてください。

さて、今回のテーマは「介護にまつわるお金について」。
もしかしたら、皆様が一番気になる話かもしれませんね。
入居費用がいくらぐらいかかるか気になる方も多いと思いますが、後々家族がもめる原因となるのが「誰が負担するのか」という話。

大切なことなので、要チェックですよ!

介護にまつわるお金について

避けては通れないお金の話

介護に限った話ではありませんが、施設に入居するにしろ、在宅で介護をするにしろ、どうしてもついて回るのがお金の話。避けて通ることはできませんよね。

例えば、施設に入居する場合、いったいいくらぐらいかかるものか、皆さんは想像がつきますか?
実は私もはっきりとは答えられません。
なぜかというと、施設によっても違いますし、同じ施設でも入居者様の利用形態や要介護度によって変わってくるからです。

一般論として話をすると、特別養護老人ホームなど公的な機関が運営しているホームは総じて費用が安く、「フロンティアの介護」のような民間が運営している施設は高いと言われています。
ただ、それはあくまで表面的な話。
サービスごとに細かく価格を設定して、基本料金に加算していく計算方式の施設もあれば、「フロンティアの介護」のように、ある程度の大枠が決まっている明朗会計の施設もあるからです。
現に「あれこれと付帯サービスを付けていったら、意外と高かった」という噂話を耳にしたこともあるほどです。

もちろん民間が運営する施設の中には、高級感を売りにした豪華な造りの施設もありますが、良心的な価格設定の施設があることも事実。
問い合わせてみれば、どの施設も概算金額のシミュレーションをしてくれるので、遠慮なく相談してみることをおすすめします。(たいがいどの施設も相談は無料だと思います)

預金先と金額を明らかにするのは親の努め

どの施設がいくらかかるかという話よりも、私が声を大にして言いたいのが、「介護費用は誰が払うのか」ということ。
相続と同じで、ここをはっきりとさせておかないと、後々もめる原因となるからです。

なかなかデリケートな問題ではありますが、まず親はどの銀行にいくら預けているのか、家族に対しはっきりとさせなければならないと思います。
いくら家族といえども「貯金はいくらあるの?」とは、子供からは聞きにくいもの。
財産目当てなのか?など、いらぬ勘ぐりを受けてしまいかねません。
預金額を明らかにし、これだけの費用は自分たちで使い、残りは子供に分与する、といった方針を明らかにすることは、親の努めだと言っても言い過ぎではないでしょう。

よくあるのが、そうしたお金の流れがはっきりしないまま、認知症などを患ってしまい、お金を引き出そうにも簡単には引き出せなくなってしまうこと。
そうなると子供は親の介護という精神的かつ肉体的な負担に加え、金銭的な負担も背負うことになってしまいます。
兄弟姉妹がいる場合、誰が何をどう負担するかでもめ、仲違いをしてしまうという最悪のケースだって考えられます。
親の立場としても、自分の子供の関係が自分のせいでおかしくなるようなことがあったら、耐えられないでしょう。

そんなことにならないためにも、お金の話はオープンにしておくことが大切です。

介護費用は自己負担が原則

その上で、介護費用は誰が払うのが良いかというと、やはり自分の介護にかかる費用は、すべて入居者様本人が負担するのが理想的です。
先ほども話した通り、預金額のうち、自分たちの生活資金にいくら、葬式費用にいくら、子供への財産分与にいくらという計画を立てておくことが大切。
予算がわかっていれば、おのずとどの施設を利用すればいいのかが見えてきます。

施設に入るに当たっては、入居後もずっと月々の費用がかかることになります。
支払い続けられるかきちんと検討し、自分に合った施設を選びましょう。

介護士 サチ
サチ
介護士/正社員

介護職員として施設で勤務しています。サチはペンネームです。仕事がらケアマネージャー、看護師、理学療法士、管理栄養士などさまざまなその道のスペシャリストと接する機会が多いです。 そのような機会で得た知識や学び、また現場での経験を活かして、知って得する情報やよくあるお悩みに関してコラムを書いています。私の書くコラムが誰かのお悩み解決のヒントになれば幸いです。