公開日:2019年10月03日 / カテゴリ:お悩み解決事例コラム
サチ
介護士/正社員
介護職員として施設で勤務しています。サチはペンネームです。仕事がらケアマネージャー、看護師、理学療法士、管理栄養士などさまざまなその道のスペシャリストと接する機会が多いです。 そのような機会で得た知識や学び、また現場での経験を活かして、知って得する情報やよくあるお悩みに関してコラムを書いています。私の書くコラムが誰かのお悩み解決のヒントになれば幸いです。
みなさまの介護に関するお悩みを介護のプロが解決します
公開日:2019年10月03日 / カテゴリ:お悩み解決事例コラム
今回のテーマは、みなさんの関心事でありながらも、なかなか人には聞きにくい老後に関するお金の話。前回は2019年に話題となった老後資金2000万円不足問題に絡めて、生活費にいくらかかっているか、リタイア後に受給する年金の額など、ご自身のお金をしっかり把握しておくことが、安心な老後につながるというお話をさせていただきました。
今回は介護サービスにかかる費用の相場について、お伝えできる範囲で紹介したいと思います。おおよその金額が事前に分かっていれば、いざという時にもきっと役に立つことでしょう。
65歳以上の無職の夫婦が30年間過ごすと2000万円不足するという金融庁の試算を基に、前回は老後資金について考えてみました。この試算では、医療や介護のサービスに関する支出については少なめに見積もられているようです。実際に介護施設へ入居するなどの状況になった場合は、試算以上に生活費がかかるケースも想定されます。
実際に生活費が尽きてしまい、住宅ローンを払いきれずにやむなく「老後破産」をする高齢者も少なからずいるようです。まだ働くことのできる年齢なら、仕事をしながら返していくことも可能でしょう。しかし、年金に頼った高齢者であれば、働くこともできず、返すあてもなく途方に暮れてしまうのでは。そうした事態に陥らないためにも、お金のことを考えておくことが必要なのです。
では実際に介護サービスにどれほどの費用がかかるものなのでしょうか?
ここではっきりと言えるのは、介護度や入居する施設の形態など、ケースによってさまざまだということ。自分あるいは家族がどのような状態でどのような介護が必要になるかで、かかる費用も大きく異なるので注意が必要です。
厚生労働省の「介護事業所・生活関連情報検索」というページでは、介護サービス概算料金の試算をすることができます。そう遠くない将来、必要となるかもしれない介護サービス料金の目安がすぐに分かるので、とても便利です。気になる方は一度試してみるとよいでしょう。
例えば、要介護1で介護付有料老人ホームを利用する場合、1カ月当たりの介護サービス費用試算額は17万7400円。同じく要介護1で認知症を疾患している人がグループホームに入居した場合の1カ月当たりの介護サービス費用の試算額は26万540円。この負担額はもちろん、要介護度が上がるごとに増えていきます。
また、介護サービス費用については「介護保険」が適用される場合、1~3割をご本人様から負担し、残りは保険で賄えることも可能です。
保険についての詳細は以前紹介したブログにも記載していますので、是非ご覧ください。
「第6回 よく分かる介護保険の基礎知識①」
https://www.frontier-gp.jp/solution-column/care-insurance1
上記の目安額は、施設の賃料や食費、管理費など入居する場合には入居一時金がかかるという施設が多くありますし、歯ブラシや石けんなどの日用品や趣味にかかる嗜好品などは自己負担となるので、目安額以上に費用はかかると考えておいたほうがよいでしょう。
もちろん入居する施設のグレードが上がれば上がるほど、サービス料の負担額は増えることになります。
また、介護施設入居にかかる費用は、地域によっても差があるので注意が必要。東京の都心部など地代のかかる場所にある施設は総じて負担額が多くなるのはご理解いただけるでしょう。要するにマンションやアパートに住むのと同じ考え方になりますね。
費用がかかりすぎて入居したくてもできないという人のために、介護費用が減額になる補助制度も整備されているので知っておくとよいでしょう。制度にはこんなものがあります。
このほか自治体によっては、1年間介護サービスを利用していない上、医療機関に入院していない在宅介護者を対象に年間10万円程度が支給される家族慰労金などの制度もあります。
いざという時に備え、こうした情報もしっかり把握しておくことをおすすめします。
参考:「介護事業所・生活関連情報検索」
http://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/
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